個人の「夢」や「やりたいこと」をビットコインで支援するサイトに「VALU」がありますが、ビットコインと同じように仮想通貨のイーサリアムで支援するサイト「REALBOOST(リアルブースト)」を見つけました。
VALUはビットコインで支援するけど、こちらはイーサリアムで支援するみたいですね。
大流行の仮想通貨Ethereumを使った支援サイトをリリースします。 https://t.co/1OAo2LLGdC #realboost
— 陽平 (@matome_pro) 2017年9月7日
REALBOOSTとVALUの違い
REALBOOSTはVALUと同じで、実現したい夢や目標がある人のことを経済的に支援するサイトです。
VALUでは仮想通貨のビットコインで支援しますが、REALBOOSTでは仮想通貨の「イーサリアム」で支援します。
仮想通貨の種類が変わっただけで、サイト全体の主旨はREALBOOSTもVALUもそれほど変わらないですね。
大きな違いがあるとすれば、支援してもらったひとが支援者に「お礼」として独自のコイン(ポイントのようなもの)を発行する点。
このコインはREALBOOST内でのみ使用できるポイントのようなもので、支援者に対して自動で付与されるようです。
付与されたコインは受援者(支援してもらった人)が作るオリジナルコンテンツとの交換に限定して利用できます。
VALUでは「優待」という形式で書籍や電子コンテンツ、野菜やSNSの拡散サービスなどのお礼がありますが、REALBOOSTではそれらのお礼をオリジナルコインで行うことになります。
オリジナルコインは換金性や流通性が非常に悪いので、VALUよりも「純粋な支援」をするような感じですね。
REALBOOSTは流行らない
VALUは一部のブロガーや起業家の間で話題になりテレビにも取り上げられましたが、REALBOOSTは流行らなさそうです。
理由としては、
- イーサリアムよりもビットコインの方が利用しやすいし、世の中に流通している
- 支援・受援の手続きや登録がVALUよりもめんどくさい
- オリジナルコインが利用しにくい
- 誰が、どのような支援を募集しているのか外部から見れない
などが挙げられます。
完全にVALUの二番煎じであるだけでなく、支援者側にとって「圧倒的に使いにくい」というデメリットがあるので、VALUのように利用者が増えることはないでしょう。
また、REALBOOSTでは受援者側にも大きなデメリットがあります。
なんと!REALBOOSTでは「支援された額の20%」が手数料として徴収されます。
高すぎるだろ!
これでは10万円支援してもらっても、そのうちの8万円しか夢や目標、アイデアの実現に使えないということです。
消えた2万円はどこにいってしまうかというと、REALBOOSTの運営企業の元へ入ります。
このように、支援者・受援者の双方にメリットがなく、運営企業のみが儲かる仕組みになっているため、流行ることはなさそうです。
「VALUが話題になったので似たサービスを作って一儲けしてやろう!」という意図がバレバレですね。
REALBOOSTが流行する可能性はあるのか?
どこからどう見てもポンコツサイトのREALBOOSTですが、VALUのように話題になる可能性がゼロではありません。
現段階では支援するのにイーサリアムのみが対応していますが、今後は他の仮想通貨でも支援できるようにするらしいので、他コインにも対応すれば多少は利用者が増えるかもしれません。
まあ、期待はできないけど。
あとはビットコインの信頼性や流通量が激減し、「仮想通貨といえばイーサリアム」という状況になれば、注目を集めるかもしれませんね。
ビットコインは現実通貨でいうところの「ドル」みたいなものなので、イーサリアムの全盛期が来るとは思えませんが…。
クラウドファンディング元年
いまの日本はお金が余っている状態なので、VALUと似たようなサービスがたくさん誕生しています。
インターネット上でお金を集める活動のことを「クラウドファンディング」と呼んだりしますが、2,017年は「クラウドファンディング元年」になりそうです。
頑張っている人たちを金銭的に支援するサービスがたくさん誕生するのは良いことだと感じています。
この調子で世の中のお金の流れをどんどん変えていきたいですね。
ただし、クラウドファンディング系のサービスで一番大切なのは、
- 支援者側の「頑張っている人を応援する気持ち」
- 受援者側の「どうしても実現したいことがあるという熱意」
の2つです。
この2つの感情を上手くつなげることこそが、クラウドファンディングの使命なのでは?と勝手に思っています。
そのため、REALBOOSTのように「手数料20%」など、支援者側の「頑張っている人を応援する気持ち」を踏みにじるようなことをすると、誰からも見向きもされなくなるでしょう。
運営側も何らかの形で活動資金を回収する必要はありますが、あまりにも「運営者が儲けたい気持ち」を前面に出してしまうとそもそも流行しなくなるので、バランスが大事ですね。
クラウドファンディングでのことをもっと知りたいときは
クラウドファンディング系サービスについては、こちらの記事もご参考に。