昨年11月末から「VALU」という”個人が疑似株式のように資金調達できる仕組み”を使っています。
VALUは株式会社が株式を発行して投資家たちからお金を集めるように、一般人が個人投資家を相手に資金調達できるサービスです。
YouTuberのヒカル氏が問題を起こして一躍有名になったアレです。
関連記事:いま人気の「VALU(バリュー)」の仕組みと投資・支援する方法
このVALUですが、サービス開始直後やヒカル問題があった頃は利用者数も多く話題性もあったのですが、最近は正直なところ廃れてきており、はっきり言って落ち目な感じになってます。
オワコン(終わったコンテンツ)と言ってもいいかもしれません。
名だたるブロガーたちも、一時期は「VALUを始めました!」ということで頑張っていたみたいですが、最近はVALUを宣伝しているブロガーを全然見かけません。
今回は、なぜVALUが廃れてしまったのか?落ち目で流行らなくなってしまったのか?について、VALUの問題点(デメリット)を挙げると共に、その問題点の解決策を考えてみました。
VALUの問題点とデメリット
まずはじめに、VALUが現在抱えている問題点やデメリットについて。
買い手側のデメリット
1、ビットコインで購入しなければならない
いまのVALUは気になる人のVAを見つけても、ビットコインでしか購入できません。
ビットコインの価格は高騰・暴落が激しく、VAを購入するための「通貨」として利用するには不安感が大きいです。
VA購入者同士を比較しても、ビットコインが高いときに購入した人と安いときに購入した人で受け取れる優待や情報に差がないのでは不公平感も漂います。
2、流動性が低く、換金性に乏しい
流動性とは売買のしやすさを言います。
「買いたいときにすぐに購入できて、売りたいときにすぐに売れる」ものは、流動性が高い状態です。
しかしいまのVALUでは、「買いたいときにはすぐに買えるけど、売りたいときにすぐに売れない」状態(流動性が低い)です。
売りたいときにすぐに売れないと、想定した価格下落の範囲を超え、当初の予想よりも大きな損害を被る場合があります。
売り手側の問題点
売り手はVALUに上場してVAを売り出すことで、お金を手に入れることができます。
お金を頂く以上、
- アクティビティを更新する
- 優待を履行する
など、活動状況を明確にするべきではないか?と感じています。
現状では優待を履行する責任もペナルティもなく、売り逃げするのが可能な状態です。
第2、第3のヒカル問題が発生するのも時間の問題だと考えます。
VALUの問題点を解決する提案(買い手側)
1、 VA保有総数に応じた称号の付与
いまのVALUでは、VA保有数を増やしても優待以外に何もメリットがありません。
例えば表示されている名前の横に「レベル5」とか「ゴールドパトロン」のように、わかりやすくランク名を表示してみてはどうかと。
買い手側の名誉とか地位向上につながるような表示をするわけです。
2、投資総額ランキングを作る
ホリエモンやイケダハヤト氏のように、たくさんのVAを買ってもらっている人(出来高が多い人)や時価総額が高い人はランキングに掲載されています。
これは売り手側にとってのメリットではありますが、買い手側にとっては購入判断や人気度を知ることができるものの特にメリットにはなりません。
そこで、パトロンとしてたくさんVAを購入してくれている人をランキング化して、買い手側の地位向上を図ります。
3、VA保有者専用のネットショッピングを作る
優待以外のVA保有メリットとして、保有者だけが購入できるネットショッピングや割引で利用できるサービスがあっても良さそうです。
また、VAを購入するほどではないが商品は買いたいというニーズもあるはずなので、VA保有者でなくてもネットショッピングができる仕組みがあれば買い手の総数が増えるのではないでしょうか。
4、VALU市場の階層化
現在は単一市場に全員が上場していますが、VALU内部の検索エンジンの性能が低いせいで有望な人を発見しづらい状況です。
株式市場が東証1部、東証2部、マザーズ…と階層化しているように、それぞれに上場基準・廃止基準を設定したらいいんじゃないかと考えます。
階層化することで、優良銘柄(有望な人)を支援したい方は1部、将来の成長性に期待する方は新興市場を検索できるようになります。
5、VALUトークンを作る
現在はビットコインで売買していますが、VALU内部でのみ利用できる独自トークン(通貨)やポイントのようなものを流通させることで、BTCによる価格変動の影響を抑えることができます。
税制面でも収支計算がしやすくなるはずです。
VALUの問題点を解決する提案(売り手側)
1、投稿・ログイン実績の表示
買い手の立場からすると、売り手のアクティビティ(投稿)を全部読んではいられません。
購入すべきかアタリをつける上でも、たとえば
- 上場からの経過日数
- 投稿の頻度
- ログイン回数
などをTOP画面で見ることが出来れば有難いはずです。
売り手側としても、見られても恥ずかしくないように日々活動を積み重ねることができます。
2、投稿頻度に応じて発行枚数を増やせるようにする
これは買い手に向けてアクティブユーザーであることをアピールする仕組みになります。
「週に3回以上投稿していれば発行枚数を100VA増やせる」「月に20回以上投稿すると発行枚数が1000VA追加できる」など、利用状況に応じて資金調達できる量に制限を設けるものです。
3、非アクティブユーザーに対するペナルティの設定
2と似ていますが、売り手がVA売却後に更新が見られない(売り逃げ)した場合や、投稿数が1カ月間で一定回数以下になった場合であれば「上場廃止にする」「時価総額が下がる」「取引制限する」などのペナルティを作るものです。
4、ロックアップ期間の設定
株式市場では、上場する前から新規上場銘柄の株を持っている人(既存の株主)は一定期間が過ぎるまで保有している株を売ることができなかったり、一定価格以上にならないと売り抜けない仕組み(ロックアップ)があります。
ロックアップがあることでいわゆる「売り逃げ」をしたり、市場への自VA放出量が急激に増えて供給量が需要を上回ってしまい、価格が下落するのを防ぐことができます。
売り手側が予めロックアップ期間を開示することで、需給バランスが見通しやすくなり、買い手側からすれば買うときの安心感につながります。
5、上場廃止基準の設定
いまのVALUには、上場後、売り手には何のペナルティもありません。
上場時に上場廃止基準を周知しておき、非アクティブな売り手や優待を履行しない売り手は市場から排除する仕組みを設定してはどうでしょうか。
上場廃止が近づけば、きっと既存VALUER から積極的な働きかけが起こるので、売り逃げや上場廃止を未然に防ぐこともできます。
VALUは始まったばかり
…と、いろいろ提案してみましたが、システムを作るのは運営側であり実際にシステムの仕様を変更するプログラマー達も大変だと思うのであまり期待していません。
また、もともとVALUは個人を「応援する」ために作られたサービスなので、流動性や換金性などを求めるべきではないのかもしれません。
しかし今回例に挙げた問題やデメリットのせいで、買い手側が気軽に個人を応援できなくなっているのも事実。
これでは、せっかくVALUという素晴らしいサービスがあるのに、誰にもメリットがありません。宝の持ち腐れです。
八方美人になって誰からも必要とされないサービスになるよりはマシですが、徐々にルールやシステムの整備を行い、VALU全体を盛り上げていきたいですね。
私もVALUを売り出しているので、優待履行、アクティビティ更新など、もっとVALUを使っていきます。
VALUはサービス開始からまだ1年経過していません。これからの発展に期待です!
VALUの話題はこちらもどうぞ!
「coincheck」からVALUアカウントにビットコインを入金する手順