ブログ飯をしたりネットビジネスなどの事業に取り組んだりしている人は、事業経費として様々な出費があります。
これらの経費のうち、事業用の経費として認められるもの・認められないものについて、質問が多かったものをまとめました。
ネットビジネスの税金に関する質問について
税金に関する情報はネット上でもたくさん見つかりますが、ブロガーやアフィリエイター特有の税金に関する悩みについて、しっかり解説しているものはなかなかありません。
そこで今回、ブログやアフィリエイトなどの「ネットビジネス」をしているメルマガ読者さんにお願いして、ネットビジネスに関する質問を募集しました。
なお、回答したものが、あなたの状況で100%通用するとは限りません。いろんな状況の中で答えが変わりますので、最終的には税務署の判断にゆだねられます。
そのため、今回の回答は、あくまでも「常識的な回答」「参考情報」にすぎないことをご了承ください。
【質問1】6 ヶ月間開催されるネットビジネスの塾の費用(50 万円)を一括クレジットでなく10分割(毎月5万円)で支払った場合の経費が年度をまたいだ場合は、最初の契約時にまとめて一括50 万円の経費になりますか?また、銀行振込で10分割の場合はどうなりますか?
月会費のような扱いで、毎月の経費発生になります。塾の場合はサービスが最初の月で全て提供されず月々ごとに増えていく場合が多いので、所得税法上は債務が確定していれば経費計上することになります。
一般的にネットビジネスの塾はサービス提供を受け始めた時点で参加費用の全額を支払うことが確定しています。ですからこのような場合は支払い方法に関係なく、支払う事が確定した時点で全額経費となります。
ただし、その塾の効果が一年以上続くようならば、繰延資産として計上して、償却費で経費にしていくことになります。効果が一年とは単に塾の開催期間のことではないので注意が必要です。
【質問2】ビジネス書などの書籍は経費になりますか?
あなたの事業に関係があるのなら経費になります。
【質問3】ウイルス対策ソフトなど、事業に直接関係なくてもパソコンを守るためのソフトも経費に含まれますか?
一般的には、経費として計上できる場合が多いです。
パソコンが家族共用の場合、ウイルス対策ソフトの購入費用を全額経費にするのは難しいですが、事業専用のパソコンで使用するウイルス対策ソフトは100%経費として計上できます。
【質問4】携帯電話料金を分けるときに、プライベート:事業利用が7:3だった場合、全体でザックリ分別するだけでもいいですか?
携帯電話のプライベートと事業使用の頻度をザックリ考えてみて、大まかに計算しておくだけで大丈夫です。
【質問5】これらは経費として認められますか?
- PPC 広告の広告出稿費(グーグルアドワーズ など)
- 情報商材代
- Word Press の有料テーマ代
- 会計ソフト代
- タブレット代
【回答】あなたの事業に必要でしたら、全額経費です。タブレットも事業専用で使用しているのであれば経費計上できます。
【質問6】ダイエットサプリを買って記事を書いたがアクセスも集まらず、 報酬も発生していなくても経費と認められますか?
事業として開業をしているならば、経費として認められます。
全く報酬が発生していないとしても、報酬発生に向けた痕跡があれば大丈夫です。(そのダイエットサプリの体験談を書いたブログがあるなど。)
【質問7】事業の一環として関係者に贈り物する場合、経費として計上できますか?
お歳暮や暑中見舞いなど、事業の一環として贈り物をする場合は経費として認められることがあります。
ただ、贈答品として「妥当な物品・商品」であれば大丈夫なことが多いですが、あまりにも高額な贈答品だった場合は税務署から念入りにチェックが入るかもしれません。
仕事でお世話になった方に何か贈答品を送るというのは、ごくごく普通のことです。
贈る方に対してのあなたの気持ち代ですので、気持ちに比例していればいくらでも大丈夫です。
【質問8】セミナー後の懇親会の費用を経費にしても大丈夫ですか?
事業に関係する懇親会ならば、交際費として計上できます。
必ず懇親会参加費の領収証を発行してもらい、保管しておきましょう。
【質問9】自宅兼事務所の場合、持ち家の場合は経費にはなりませんか?経費になるのは賃貸の場合だけでしょうか?
住宅ローンは借入金の返済ですので、経費になりません。ただし、借入金の利息は事業割合で経費にできます。
また、持ち家ならではの問題があります。
住宅ローン控除は住宅として使っていることが前提なので、事業割合を増やすと住宅割合が減り、その結果、住宅ローン控除の金額が減ってしまう可能性があります。
安易に自宅に関する費用を事業割合で経費にしてしまうと、かえって損をする場合があるので注意が必要です。
【質問10】自宅で作業している場合、光熱費は部屋数で割った分を経費にしても大丈夫ですか?
水道代、電気代については事業で使う割合を計算して経費にできます。
自宅兼事務所として、事務所として使っている部屋数や割合に応じて経費として計算しましょう。
ただし、ガス代は微妙です。普通、事業としてガス代が発生することはありません。
どうしても経費として計算したい場合は、ガス代だけは別計算で経費にした方が無難です。
【質問11】サイトアフィリエイトで大きく経費を使いたいとなった時に、取れる手段はどんなものがありますか?
「大きく経費を使いたい」というのであれば、事務所を借りるのが良いでしょう。事務所に置くものは、基本的には全額経費として認められるからです。
税務調査の際、税務署員を相手に明確に説明できるのであれば経費として計上できます。あなたの事業に関係があるということを毅然とした態度で説明をして、論破する自信があるなら経費に入れておきましょう。
【質問12】パソコンやインターネット回線など、ネットビジネスとプライベート共通で使用している場合、経費にすることは出来ますか?
基本的には、事業として使っている割合分を経費に計上することになります。
事業とプライベートの割合が半々くらいであれば、パソコン購入費やネット回線料金の50%を計上します。
【質問13】領収書の宛名は屋号と個人名が混在しがちです。混ざっていると経費で落とせないのでしょうか?
混ざっていないのが理想ですが、混ざっていても問題ありません。
【質問14】音声ファイルの収録のため、無音室(スタジオ)代わりにカラオケボックスを利用しました。この場合はどのようにすると経費で落とせますか?
通常どおりで構いませんが、税務調査時に詳細に説明出来るように、領収書やレシートの裏に用途をメモ書きをしておくことをおすすめします。
税務調査は数年後の可能性もあるので、忘れないようにしておきましょう。
【質問15】ブログ記事の執筆のため、喫茶店・カフェを使うことがあります。この場合、喫茶代は経費処理できますか?また、できる場合はどのようなことに気をつければいいのでしょうか?
質問14と同じように、領収書やレシートの裏に用途をメモ書きしておきましょう。(例:アフィリエイト作業等)
【質問15】ポイントサイト経由でビジネス用にPC や画像ソフトなどを購入し、そのポイントを換金して使っていります。ポイントサイトのポイントも収益として計上するのでしょうか?
ポイントサイトで獲得したポイント類は、そのポイントが自己アフィリエイトで得たものである・ないに関わらず、すべて収益として課税の対象になります。きちんと計算して確定申告しましょう。
【質問16】メルマガの発行スタンドの月額料金、塾や有料SNS の月額費用は経費として認められますか?
あなたの事業と関係していて、しっかりと説明できるなら経費として計上できます。
【質問17】領収書の出ないネット上で購入したものはどうしたらいいですか?
購入確認のメール、またはインターネットでの購入履歴をプリントアウトしましょう。
またそれらの資料がない場合は「出金伝票」を作れば経費として計上できます。
【質問18】これらは経費として認められますか?
- 家賃は何割認められるのか?
- 電気代は冷暖房費として何割認められるか?
- 夜食代は認められるのか?
【回答】
- あなたが事業として使っている割合が認められます
- あなたが事業として使っている割合が認められます
- あなたの事業を行ううえで、やむをえず夜食が必要となったなら経費として計上しても問題ないでしょう
事業割合に関しては、やや少なめに計算しておくのが無難です。
たとえば自宅兼事務所の場合、必ず仕事として使っていないスペースがあります。夜、寝るためにしか使っていない空間もあります。ですから事業割合が10 割や9 割というのは無理があります。
適切な割合で経費計上するようにしましょう。
【質問19】⾧い間ノウハウコレクターをしていましたが、これまでに購入してきた教材代は開業費の中に含めることはできますか?できる場合、いつまでさかのぼって適用できるのでしょうか?
開業費は、開業に要した費用となります。
何年も前から開業することが決まっていて、そのために活動をしてきていて、その活動に要した費用でしたらすべて開業費になります。
しっかりと説明できるのであれば、何年さかのぼっても構いません。
【質問20】アフィリエイターとして個人が計上できる開業費は、具体的にどんなものがありますか?
開業費は、開業に要した費用です。「開業する!」と心に決めて、開業のために活動をしてきた場合の活動に要した費用はすべて開業費になります。ただし、その線引きは非常に難しいです。
私としては「開業する!」と心に決める前から継続的に出費している費用は、開業準備といえども厳しいと思っています(自宅兼事務所家賃、水道光熱費、通信費など)。
【質問21】記事を書くために家族でディズニーランドに行った場合は、経費として認められますか?
認められると思いますが、家族分は厳しいでしょう。
全額経費にしたいなら、記事執筆のために家族も同伴でなければならなかった“明確な理由”が必要です。
【質問22】アフィリエイトの作業を専業としてやっている場合、事業に伴う腰痛の治療として定期的に鍼灸医院へいくことなどは、経費として認められますか?
原則的には厳しいです。なぜなら、あなたの疲れは仕事からくるものだけではないからです。
身体を直接メンテナンスする出費は、経費にすることが難しいです。
【質問23】外注さんへのお歳暮などは、経費として認められますか?
認められます。れっきとした経費です。
【質問24】情報商材を購入した場合、仕入れとして認められるのでしょうか?
その商材を仕入れて売るのなら、仕入れとして認められます。
アフィリエイトをするうえであなたに必要で購入するならば、経費として認められます。
まとめ
大雑把ではありますが、ブログやアフィリエイトなど、ネットビジネスをやっている人からよく質問されることに回答してみました。
事業への取り組み方や経費の使い方、状況によっても多少は変わるでしょうが、私の場合は回答した方法で対応しています。
「こういう場合はどうなるの?」という質問があれば、検索エンジンで調べたあと、メルマガに返信メールで質問するかコメント蘭からご質問ください。
また、ネットビジネスに関する収益・出費(経費)を計算するなら、「freee」というオンライン型の会計ソフトを使うと便利です。
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今回のQ&Aを参考に、確定申告の準備をしましょう!