2018年から「積み立てNISA」がはじまります。
普通のNISAと積み立てNISAの違いは証券会社のホームページなどで調べてもらうとして、「なぜ、日本政府が投資を推奨するようになったのか?」について考えてみました。
一般論を疑ってみる
日本は国民の金融資産のほとんどが預貯金(現金)の形で存在し、世の中にお金が出回っていません。
この状況が続くと、経済活動が制限されることになり日本全体のお金の巡りが悪くなり、経済的な衰退の一途を辿る…。
それを回避するためには国民の眠っている資産を活用する必要がある!そのためには投資による課税を部分的に軽減し、国民の投資意欲を掻き立てれば良い!というのが、NISAが出来た理由としての一般的な見解です。
ですが、こういった一般論があると「本当にそうなのか?」と疑ってしまうのが私の性格。
発表されているような一般的な理由ではなく、本当はこういうウラの理由があったのでは?という『陰謀論』的な立場から、NISAや積み立てNISAができた本当の理由を考えてみました。
社会保障制度を消滅させる準備
私が考えた「NISA」や「積み立てNISA」ができて投資が推奨されている理由は、「将来社会保障がなくなるから、いまのうちに自分で老後資産を用意しておいてね」という、国からの無言のメッセージというものです。
現在は年金制度や国民健康保険制度など、日本は社会保障制度が充実しています。
しかしこれらの制度は、今後も継続的に運用できる状態ではなくなっています。
財源を支払ってくれる人の数(納税者)と量(納税額)が減少するのと同時に、年金の給付対象者数が増えたり社会保障費を支払う金額が増えていったりするからです。
いまは自転車操業の状態が続いていますが、あと10年もすれば完全に首が回らなくなります。
いまはまだ自転車操業でもなんとか運営できているので国民の不満も少なく、国を信頼して真面目に年金や税金を納めてくれる人が大多数ですが、今後は国の信頼が完全になくなり、誰も年金や税金を納めなくなるかもしれません。
そうなった場合、国は年金をはじめとしてた社会保障の支払いができなくなります。
社会保障費を支払う前提となる「収入(税金)」がなくなってしまうんですから、当たり前ですよね。
その時点で、年金をはじめとした、国が行っている社会保障の制度はすべて壊滅します。
国に頼らず自分で老後資産を蓄えてください
いま60歳未満の人の多くは、おそらく、年金がなくなると60歳以降の生活が維持できなくなります。
可処分所得はそれほど増えていないのに税金や物価は高くなっていくので、出費が増え続けていくのと同時に、貯蓄は減っていくからです。
そのため、年金や健康保険制度がなければ、いまと同じ程度の生活を維持するのは不可能になります。
そして彼らは、「年金制度や健康保険制度が今後も続くこと」を前提に将来設計したり、金融資産を確保しようとしています。
「貯金がこれくらいあって、他にも年利〇%で運用している資産がこれくらいある。これだけでは生活が維持できないけど、年金や健康保険制度があるから大丈夫だろう。」という感覚です。
ところがこの年金や保険制度が、今後は期待できなくなります。
いま70代、80代以上の人は、社会保障制度が壊滅するギリギリ手前で寿命を迎えることができるので、手厚い保障と共に後世の問題から逃げ切ることができるでしょう。
しかし、60代やそれより若い世代の人たちは、「社会保障がなくなることを前提にして」国に頼らなくても生きていけるくらいの資産を確保しておかないと、貧しくなっていくと予想されます。
日本全体が貧しくなっていくので「自分の家は貧乏だ。」とか「うちは貧乏だ。」という感覚はなくなるでしょうが、「むかしより貧しくなった。」「若いころよりも貧しくなった。」という状態になることは避けられないはずです。
NISA、投資促進は国の「言い訳」のためのシステム
以上のことを踏まえて、NISAや積み立てNISAが整備されたことや投資を促進する仕組みや金融商品が出回っていることを考えると、答えは1つです。
すなわち、「NISA」や「積み立てNISA」ができたり投資が推奨されたりしている理由は、「将来社会保障がなくなるから、いまのうちに自分で老後資産を用意しておいてね」という、国からの無言のメッセージということです。
10年後か20年後、ある日突然、「もう年金制度や社会保障制度を続けるのは無理です。老後必要な資産は国民一人一人が各自で用意しておいてください。」と国から発表があったとき、国民が動揺しないようにするための布石ということです。
当然このような発表がされたら、「ふざけんな!いままで払ってきた保険料を返せ!」とか、「年金がないと生活できない、国を信頼して年金がもらえることを前提にした将来設計をしてきたのに、どうしてくれるんだ!」という暴動が起こります。
そんなとき、「いや~、年金や社会保険がなくても大丈夫なように、資産を作る準備期間をたっぷり与えてきたじゃないですかあ~。たとえばNISAとか…。NISAで投資してた人は資産が増えてるから年金がなくても大丈夫みたいですよ。あなたは何をしてたんですか?」と、言い逃れするためのシステムがNISAなんです。
「NISA陰謀論説」答えあわせは20年後
NISAの発案者がどのような思惑で制度設計したのかは不明ですが、イイ線いってるんじゃないかな?と自画自賛しています。
個人的にはNISAよりも、以前のように投資で得た利益の税率を10%にした方がいいように感じますが、おそらく投資マインドを呼び覚ます効果がなかったのでしょう。
「投資しなきゃ!」「投資をしたほうが得。」という印象を植え付けたり投資マインドを掻き立てたりする効果としては、NISAみたいな新しい試みを始めたほうが、まだ効果があったみたいです。
ですがそのNISAも、日本国民の眠っているお金(預貯金)を社会に還元するにはまだまだ不十分のようです。
ジュニアNISAや積み立てNISAのような類似制度が次々と出てくるということは、当初予定していたときほど預貯金を投資に回せなかったということでしょう。
10年後、20年後がどうなっているかはわかりませんが、将来日本の社会保障制度が瓦解した時にはこの記事のことを思い出してください。
そのころ私はもう日本にはいないかもしれませんが、「10年後の日本を予言したブログ」として脚光を浴びられたら嬉しいです。
資産運用はこちらもご参考に。
外国債券に投資!年利10%の投資成績とリスク・リターンを解説するよ
なぜ貯金すると損をするのか?日本円で貯金すると確実に損する理由
こんにちは。
ブログランキングをみてきました。
NISAやつみたてNISAもやってみようと思っていましたが、
やっぱりそういうことでしょうね、国の社会保障制度が破たんするから、自分でなんとかしていきます。
とても参考になりました。
また見に来ます。
ありがとうございます。
私の”妄想”で終わればよいのですが、
もう日本は終わってる国なので
国に頼ったり期待したりしない方が身のためです。
私も着々と日本脱出の準備を進めています。
積立したのだって持っていかれそう。
日本の人口はこれからどんどん減っていき経済の規模も縮小していくため、長期的に考えると「日本株オワタ\(^o^)/オワタ」になりそうですね。
ただし積み立てNISAは海外の金融商品に投資できるものもあるので、できるだけ日本株の比率が低くて海外をメインにしたETFに投資するのが良さそうです。